
今回の事例は、ECE R14で規定されているシートベルトアンカレッジ強度試験をご紹介します。今回もCCSA様(https://www.ccsa.gmu.edu/)が無償配布している同定済みのMY2015 Camryモデルを使用します。
実車とは違う結果になっていることをご了承ください。
シートベルトに関わるデータは配布データに無く、シートベルトアンカー等は剛体要素で作成しています。ベルトのモデルは基本的な設定とし、1D+2Dのベルトを使用しています。肩とバックルの2か所はスリップリングとし、リトラクターとラップアウターは固定されています。

こちらがLS-Dynaによる解析結果です。無事に最大荷重に耐えることができました。ECE R14に規定されている荷重どおりに入力しましたが、まだまだ余裕がありそうな結果になっています。
側面衝突に耐えるように設計されたBピラーは非常に堅牢で、座屈する兆候が全く見られません。万が一の際にしっかりと乗員を拘束することができる様子がこの解析から理解できます。
通常の開発では、塑性ひずみ・ボディブロック移動量・ベルト荷重など様々なチェック項目がありますがここでは割愛します。

弊社では量産車だけでなく、レース車両の安全装置の解析も受託可能です。FIAから認定を受けているため、弊社に委託していただければFIAのホモロゲーションを取得することが可能です。FIAから認証を受けているのはGRM UKのため認証はUKオフィスに委託することになりますが、すでに日本国内で実績があります。
FIAのベルトアンカー強度評価、ロールバー強度評価などでホモロゲーション取得にお困りでしたらぜひお声がけください。